
「カスハラ対策」と「公益通報者制度」の改正法が同時に成立
6月4日、会社にカスタマーハラスメント(カスハラ)対策を義務づける法律と、公益通報者制度の罰則を強化する法律が同じ日に可決・成立しました。2つの法改正に共通するのは、社員の立場を守ることを目指す施策である点です。
カスハラ対策の義務化により横暴に振る舞う顧客の行動が抑制され、公益通報罰則強化によって会社内部で不正や問題が見られた際にも、仕返しを恐れずに通報しやすくなることが期待されます。
職場で生じる不当な圧力や報復の防止を図るこれらの法改正が上手く機能していけば、社員が安心して働ける就業環境改善に寄与するのはもちろん、会社組織自体の健全化にも結びついていくかもしれません。
今回の法改正だけではまだ不十分だとする声も聞かれますが、それでもカスハラや公益通報といったテーマが社会問題として広く認識されていなかった時代と比べれば、隔世の感があります。
では、今後も法改正を重ねていくことで世の中からブラック企業は消え、ホワイト企業だけが残る時代が訪れることになるのでしょうか。
